R7.5.4(日)サンパチ日報管理者小泉編@ケアマネ×AI
ケアマネジャーの間でも高まるAIへの関心
最近では、ケアマネジャー同士の集まりでもAIの話題が増えています。
どのように活用できるのか、業務がどのように変わるのかといった関心が高まっているのを実感します。
AIはもはや特別なものではなく、日常業務に活用するべき存在となっています。
AIで変わる業務のスタイル
これまで膨大だった記録作業は、AIによる音声文字起こしと分析、要約の導入により、事務時間削減、効率化が進んでいます。
記録にかかる時間を削減することで、利用者の言葉、ニーズを深く捉えた支援に集中できるようになります。
AIの力を借りることで、ケアマネジャーは本来の役割である「傾聴と受容」「つなぐ」「支える」仕事に専念できます。
利用者の小さな変化に気づき、柔軟に対応する余裕も生まれます。
記録や書類作成の時間が削減されるため、
「ごめんなさい、(戻って記録や書類を作成するために)今日はもう行かなければならないので、また後でお話聞かせてください〜」
といったことも少なくなります。
ケアプラン点検や記録チェックにも活用
AIは記録作成だけでなく、ケアプランや記録のチェックにも力を発揮します。
文章の抜け漏れや不適切な表現を指摘し、記録の質を高めるサポートを行います。
これにより、法令遵守や第三者からの確認時にも安心できる記録が整います。
ケアプラン点検としてAIが、ニーズと目標、サービス内容の整合性を分析することで、見落としや誤りを減らし、より適切な計画作成につながります。
AIに、適切なケアマネジメント手法の観点からチェックしてもらうことで、計画全体の妥当性や支援の方向性についても客観的な確認が可能になります。
AI活用することの目的は、ケアマネジャーが楽をするため、ではなく、ケアマネジメントの質を高めるため、利用者の満足度を高めるためであり、それによって、ケアマネジャーの満足度を高めるためでもあります。
成長を促す振り返りの機会
AIは記録を助けるだけではありません。
AIが分析、提案した課題、ニーズ、目標を確認すると、自分のケアマネジメントのクセや視野の狭さに気づくことがあります。
また、AI活用における音声記録は、面談やモニタリングの会話を振り返ることで、ケアマネジャー自身の話し方や質問内容の過不足を客観的に見直すことができます。
この分析により、言葉の選び方や質問の仕方など、自身のコミュニケーションスタイルを改善し、より質の高い支援につなげることが可能になります。
ちなみに私は、会話のテンポを重視するあまり、早口で、利用者の発言を待てない、間を埋めたがる傾向があることに気づきました。
これからのケアマネジャーに求められる力
AIは情報の整理や統合、課題分析やニーズ案の分析、計画原案の作成など、データを活用した業務が得意です。
ただし、「データ」と「指示」がなければ、何もしません。
一方、ケアマネジャーにはAIにはまだ難しい「データ収集」のための傾聴、丁寧な情報の聞き取り、そして深掘りした対話による本音の引き出し、受容と共感、さらに「的確にAIに指示すること(プロンプト)」が求められます。
これからは、質問力や情報収集力、さらに的確に指示すること、これらがAI時代のケアマネジャーにとって最も重要なスキルとなります。
利用者の思いや背景を丁寧に聞き取り、的確にニーズを捉えることで、AIと連携しながらより質の高いケアマネジメントを実現することが可能です。
人とAIが共に築く新しいケアマネジメント
AIはあくまでサポート役です。
最終的な判断や計画の立案はケアマネジャーが担います。
だからこそ、AIを賢く使いこなすことで、人にしかできない温かく柔軟な支援を実現できるのです。
こうしたAI活用による働き方の変革を積極的に進め、より良い支援を目指し、新しい時代のケアマネジメントを築いていきたいと思います。
こんなに天気のいいGWなのに、私はAIと仕事のことばかり考えています(笑)
皆さんは良い一日をお過ごしください。