R7.3.25(火)サンパチ日報研修報告編@青森県社会福祉士会三八支部研修会
ケアマネジャー5名の研修報告を紹介します。
日時:令和7年3月15日(土)
内容:身寄りのない方の入院や入所における権利擁護に努めるために
主催:青森県社会福祉士会三八支部
講師:弘前市役所
福祉総務課 滝口 氏
弘前圏域権利擁護支援センター
相談員 藤田博美 氏
★学び・気づきとなったこと
・身元保証サービス系の支援が増えたが、契約トラブルの発生や、適正な事業運営を確保するために、内閣府 孤独・孤立対策推進室他各省により 「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」が作成されたことを知った。
・「終活支援体制整備事業」は、シルバー人材センターや社協、寺や病院、葬儀社、不動産関係、掃除業者などの様々な職種での協働を勧めている。
公助だけではなく、互助共助が含まれていたことが印象に残った。事業所の掘り起こしのきっかけにも繋がる。
・弘前圏域権利擁護支援センターに寄せられる相談は、概ね1か月に100件(延べ数)。年々、相談件数や、成年後見制度の申立て件数も増加している。相談相手は、意外と親族からが多い。
(相談内容は、不動産管理や処分、保険金の請求、親亡き後…)入院先やケアマネからの相談は、身元保証支援や金銭管理が多い。
あらゆる窓口の確保、ケアマネなどのシャドウワークからの脱却もある。
・課題を抱えた身寄りのない方と向き合う場合に、とかく「後見人」と発想しがちであるが、後見人の機能を適正に認識し、任せきりにするのではなく、お互いの役割を明確にしながらチームとして支援していくことが必要である。
・弘前市が中核機関として取り組んでいる高齢者終身サポート事業者ガイドラインを説明していただき身寄りのない高齢者への支援を整備している計画を講演いただいた。
身寄りのない高齢者支援を支援する民間の企業、社会資源がない中、成年後見人のみでは担うことができないところを市を中心に取り組んでおり、地域で高齢者支援することが学びとなった。
・高齢者等終身サポート事業者ガイドラインがあることを初めて知り、弘前市での終活支援体制整備事業についての取り組みなどを学んだ。
身寄りのない人への支援として、相談者はケアマネが多いと思っていたが、親族からの相談も多いことに驚いた。
★明日からの業務に活かせること
・成年後見人が利用できると「〇〇ができる」と断言しないこと。成年後見制度を理解したうえでも、支援を断定はしないこと。
・独居の方、老々介護などは今後も増えていくと予測される。ケアマネとしては、将来の見通しを検討し、エンディングノートの活用や、親戚や支援者の発掘も意識していく必要がある。
・「身寄りのない利用者に何かあったら・・・」と漠然と不安がるのではなく、個々のケースについて「身寄りがないとはどういうことか?」「何かあったらの「何か」とはどういうことを指しているのか?」など、きめ細かく具体的に思考して、利用者本位・個別ケアを心がけていこうと改めて感じた。
・身よりのない高齢者を成年後見人にすべて委ねるのではなく、ケアマネ、地域で連携し支援して行くことが必要であること再認識し業務に生かして行きたい。
・安易に成年後見人の説明をせずに、自分自身もしっかり理解した上での説明したいと感じた。身寄りがいないと漠然にとらえるだけでなく、+何が問題か考えながら、相談していければいいと関感じた。
身元保証人がついたからと言って、任せきりにせず、チームで支援できる体制づくりもケアマネが担っていければ良いと感じた。
弘前市の身寄りのない方の支援の現状と課題、新たな支援体制の説明や、成年後見の相談の実際から見える課題と今後の展望について学び、ケアマネジャーもどのように支援に協力できるかを学べる研修となりました。
サンパチでは、今後もケアマネジメントスキル向上のため、多種多様な会議等に積極的に参加していきます!
今日も一日おつかれさまでした。